福祉
共同親権制度の法改正について
2026年1月5日 13時19分 更新 2026年1月5日 10時00分 公開
父母の離婚後の子の養育に関する民法等の改正(共同親権等)について
■改正法の概要
令和6年(2024年)5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部を改正する法律が成立しました。
この法改正により、こどもを養育する親の責務が明確化されるとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年(2026年)4月1日に施行されることとなりました。
【主な改正内容】
1.親の責務に関するルールの明確化
父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責任を負うことなどが明確化されています。
・子の健全な発達:親は、こどもの人格を尊重し、年齢や成長に合わせて心と体が健康に育つように育てなければなりません。
・扶養の責務 :こどもが親と同程度の生活ができるように、生活費(扶養)を負担しなければなりません。
・親の協力義務 :婚姻関係の有無に関わらず、こどもの利益のために親同士がお互いを尊重し協力し合わなければなりません。
【ルールに違反する行為の例】
下記のような行為は、上記のルールに違反しているとされる場合があります。
※ただし、身体的・精神的DVや虐待等から逃げるなど、正当な理由がある場合は、このルールに違反しません。
・父母の一方から他方への暴行、暴言、脅迫など心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷。
・別居している親が、同居してこどもの世話をしている親の日常的な養育に不当に干渉すること。
・特段の理由がないのに、一方の親がもう一方の親に無断でこどもを遠くに引っ越しさせること。
・裁判所などで決まったこどもと別居親との交流(親子交流)を、特別な理由もなく拒否すること。
2.親権・監護等に関するルールの見直し
・離婚後の親権について
これまで、離婚すると親権は父母のどちらか一人だけしか持てませんでした。新しいルールでは、次の2つの方法から選べるようになります。
単独親権:父母のどちらか一方だけが親権を持つ(これまでのルールと同じ)。
共同親権:父母の両方が親権を持つ。
・親権の決め方について
話し合いで決める:父母の話し合い(協議)で、共同親権にするか、単独親権にするかを決めます。
裁判所が決める :話し合いで決まらない場合や、親権を共同にすることでこどもに悪い影響があると裁判所が判断した場合(例:DVや虐待がある場合など)は、裁判所がこどもの利益の観点から、どちらにするかを決めます。
・親権の行使について
父母が共同親権を持つことになった場合、「すべてのことを二人で決めないといけないの?」と心配になるかもしれません。
法務省は、単独で行使できる行為や事項として次のように示しています。

3.養育費の支払確保に向けた見直し
養育費とは、離婚などで親が別々に暮らすことになっても、こどもが生活したり勉強したりするために必要な費用です。
養育費を払わない人から、もっと確実にお金を受け取れるようにするための仕組みが強化されています。
「法定養育費制度」の導入
離婚のときに養育費の取り決めがなかった場合でも、こどもを主に育てている親は、相手に対し、離婚の日から一定期間、すぐに養育費を請求できます。
・この請求できる金額は、こどもが最低限の生活を送るために必要な標準的な費用を勘案して法務省令で定められます。ただし、法定養育費は養育費の取り決めをするまでの暫定的・補充的なもののため、父母の協議や家庭裁判所の手続きにより、適切な額の養育費の取り決めをすることが重要です。
【養育費に関する裁判手続きの利便性の向上】
・相手のお金に関する情報を集めやすくなる
養育費や婚姻費用の分担、財産分与の話し合いや裁判の際に、裁判所は親に対して収入や財産の状況に関する情報を開示するように命令できるようになりました。
・差し押さえの手続きがスムーズに
養育費などに関する債権について、債務者が財産を開示しない場合に、裁判所が市区町村などに対し、債務者の給与などの情報提供を命じる特例が設けられます。これにより、情報開示手続きと差し押さえ手続きがより連携して進められ、養育費を早く、確実に受け取れるようになります。
4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
新しい法律では、親子交流が「こどもの幸せ」のために安全に行われるよう、ルールが見直されました。
・祖父母などとの交流もルールに
「こどもの利益のために特に必要だ」と裁判所が認めれば、祖父母などの親族と交流することを定めることができます。
婚姻中別居の場合も含め、こどもと離れて暮らす親だけでなく、祖父母などの親族とも、話し合いで交流のルールを決められるようになりました。
・DV・虐待に配慮した「試しに会う」制度
親子交流を始める際、特に過去にDVや虐待があった場合などは、安全性を確認しながら交流を始めるための仕組みが整えられました。
試行的実施とは、裁判所での手続き中に、こどもの心身に問題がないことを確認した上で、試験的に交流を実施してみることを促す仕組みです。
・婚姻中別居の場合の交流も明確に
これまで、結婚したまま別居している場合(婚姻中別居)の親子交流については、法律のルールが不明確でした。
民法改正により、結婚していても別居している場合、こどもと離れて暮らす親は、こどもの利益のために、もう一方の親と交流に関する必要な事項を話し合って定めることが明確になりました(新民法第817条の13)。
5.財産分与に関するルールの見直し
財産分与は、夫婦が婚姻中に共に築いた財産を、離婚の際にそれぞれ分け合う制度です。
財産分与は、まず夫婦の協議によって決めますが、協議が成立しない場合は、家庭裁判所に対して財産分与の請求をすることができます。
財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されています。
財産分与において考慮すべき要素が明確化されています。
財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。
6.養子縁組に関するルールの見直し
養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。
養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されています。
■法務省作成パンフレット
「父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました」(PDF)
■法務省作成動画(YouTube)
「離婚後の子の養育に関する民法等の改正について~親権・養育費・親子交流などについてのルールが変わります!~」(約37分)
■制度の詳細について(法務省ホームページ)
「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について」
お問い合わせ
【全般について】
本庁 健康福祉課 福祉係
電話:0880-43-2124
【離婚届の手続き・戸籍の記載に関すること】
本庁 住民課 住基戸籍係
電話:0880-43-2800
佐賀支所 地域住民課 総合窓口第2係
電話:0880-55-3701











