○黒潮町教育振興交流支援施設の設置及び管理に関する条例
令和7年3月18日
条例第15号
(趣旨)
第1条 この条例は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第1項の規定に基づき、黒潮町教育振興交流支援施設(以下「支援施設」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。
(設置)
第2条 地域を担う多様な人材の確保及び高知県立大方高等学校(以下「大方高校」という。)の魅力を高めることにより、地域の活性化を図ることを目的として、支援施設を設置する。
(名称及び位置)
第3条 支援施設の名称及び位置は、次のとおりとする。
(1) 名称 黒潮町教育振興交流支援施設
(2) 位置 黒潮町入野5474番地2
(管理運営)
第4条 支援施設の管理運営は、町長が行う。ただし、地方自治法第244条の2第3項の規定により、法人その他の団体であって町長が指定するもの(以下「指定管理者」という。)にこれを行わせることができる。
(支援施設の構成)
第5条 支援施設は、共用階と居住階をもって構成する。
(入居の資格)
第6条 居住階の居室(以下「居室」という。)に入居することができる者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 大方高校に在学している者又は入学が決定している者(以下「生徒」という。)
(2) 町外から転入して町に居住し、就業しようとする者及びその家族(以下「移住者」という。)
(3) その他町長が必要と認める者(以下「町長が認める者」という。)
2 前項の規定にかかわらず、暴力団員等(黒潮町暴力団排除条例(平成22年黒潮町条例第23号)第2条第3号に規定する暴力団員等をいう。以下同じ。)は支援施設に入居することができない。
(入居者の公募)
第7条 居室に入居する者(以下「入居者」という。)は、原則として公募により決定する。
(入居の申込み及び決定)
第8条 第6条に規定する入居の資格を有する者で居室に入居しようとするものは、町長の定めるところにより入居の申込みをしなければならない。
2 町長は、前項の規定により入居の申込みをした者(以下「入居申込者」という。)のうちから入居者を決定し、その旨を当該入居者として決定した者(以下「入居決定者」という。)に通知するものとする。
(入居者の選考)
第9条 生徒の男女別の入居者は、男女別に区分した居住区画(居住階の区切られた区画をいう。以下同じ。)の入居者数を限度として決定するものとする。
2 移住者及び町長が認める者の入居は、居住区画に生徒の利用がない場合に決定するものとする。
3 町長は、入居申込者が入居できる人数を超える場合は、次の順番により優先し、入居決定者を決定するものとする。
(1) 生徒は、入居申込時の居住地等を考慮し、入居の必要性が高いと判断される順
(2) 移住者は、入居申込者及び同居する親族の人数、年齢、入居申込時の居住地等を考慮し、入居の必要性が高いと判断される順
(3) 町長が認める者は、町長が入居の必要性が高いと認める順
4 前項の規定により入居申込者の優先順位を決定した結果、同じ順位の入居申込者が複数あるときは、抽選により入居決定者を決定するものとする。
(1) 生徒 入居決定者の保護者及び保護者と同程度以上の収入を有する者で、町長が適当と認める連帯保証人1人
(2) 移住者及び町長が認める者 入居決定者と同程度以上の収入を有する者で、町長が適当と認める連帯保証人2人
3 第1項の規定にかかわらず、町長が認める場合は、誓約書の連帯保証人の連署を省略することができる。
5 町長は、入居決定者が第1項の手続をしたときは、当該入居決定者に対し、速やかに居室の入居指定日を通知するものとする。
6 入居決定者は前項の入居指定日から20日以内に、当該入居決定者と現に同居し、又は同居しようとする親族は当該入居指定日から3月以内に当該居室に入居しなければならない。ただし、町長の承認を得たときは、この限りでない。
(入居決定の取消し)
第11条 町長は、次の各号のいずれかに該当するときは、入居者に対し、入居の決定を取り消すことができる。
(1) 入居者が不正の行為によって入居したとき。
(2) 入居者が使用料を3月以上滞納したとき。
(3) 入居者が支援施設を故意に滅失し、又は損傷したとき。
(4) 入居者が正当な理由によらないで20日以上居室を使用しないとき。
(5) この条例若しくはこの条例に基づく規則又は町長の指示に違反したとき。
(6) 入居者又は同居者が暴力団員等であることが判明したとき。
(7) 前各号に掲げるもののほか、支援施設の管理運営上支障があると認められるとき。
(1) 生徒 1人当たり月額1万5,000円
(2) 移住者及び町長が認める者 1室当たり月額3万5,000円
(使用料の減免又は徴収猶予)
第13条 町長は、特別の事情がある場合において、必要があると認めるときは、使用料の減額若しくは免除又は徴収の猶予をすることができる。
2 入居者は、使用料を毎月末(月の途中で明け渡す場合は、明け渡す日)までにその月分を納付しなければならない。
3 新たに居室に入居した場合又は居室を明け渡した場合において、その月の使用期間が1月に満たないときは、その月の使用料は、日割計算による。
(使用料の不還付)
第15条 既に納入された使用料は、還付しない。ただし、町長が特別の理由があると認めるときは、使用料の全部又は一部を還付することができる。
(使用料の徴収及び管理に係る納入の通知、督促、遅延損害金等の取扱い)
第16条 使用料の徴収及び管理に係る納入の通知、督促、遅延損害金等の取扱いについては、この条例に定めるもののほか、黒潮町債権管理条例(平成26年黒潮町条例第30号)の定めるところによる。
(食事の提供及び食費の負担)
第17条 町長は、支援施設に入居した生徒に対し、規則で定める範囲で食事を提供するものとする。
(支援施設の使用等)
第18条 入居者は、善良な管理者の注意をもって、支援施設を使用しなければならない。
2 入居者は、自己の責めに帰すべき理由により支援施設を損傷し、又は滅失したときは、その旨を町長に報告し、その指示に従って当該施設を原状に回復し、又は当該損傷若しくは滅失によって生じた損害を賠償しなければならない。ただし、町長がやむを得ない理由があると認めるときは、その全部又は一部を免除することができる。
(支援施設監理員等)
第19条 町長は、支援施設の管理並びに支援施設及びその環境を良好な状態に維持するよう入居者に必要な指導を行う支援施設監理員を置く。
2 支援施設には、前項に定める者のほか、その他必要な者を置くことができる。
(迷惑行為等の禁止)
第20条 入居者は、他の入居者に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。
2 入居者は、支援施設(敷地を含む。)内において、飲酒又は喫煙をしてはならない。
(入居権の転貸等の禁止)
第21条 入居者は、居室を他の者に転貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡し、若しくは転貸してはならない。
2 入居者は、居室を住居以外の用途に使用してはならない。
(居室の模様替え)
第22条 入居者は、居室を模様替えしてはならない。ただし、原状の回復又は撤去が容易である場合において、町長の承認を得たときは、この限りでない。
2 町長は、前項ただし書の承認を行うに当たり、入居者が居室を明け渡すときは、当該入居者の費用負担で原状の回復又は撤去を行うべきことを条件とするものとする。
(明渡しに係る検査等)
第23条 入居者は、居室を明け渡そうとするときは、当該明け渡そうとする日の10日前までに町長に届け出て、検査を受けなければならない。ただし、入居の決定を受けた期間の満了により居室を明け渡す場合は、本文の届出は要しない。
(明渡し請求等)
第24条 町長は、第11条の規定により入居の決定の取消しをしたときは、当該入居者に対し、居室の明渡しを請求するものとする。
2 前項の規定により請求を受けた入居者は、速やかに居室を明け渡さなければならない。
3 町長は、第1項の規定による請求をしたときは、当該請求をした入居者から、当該請求をした日の翌日から居室を明け渡す日までの間は、毎月、居室の使用料の2倍に相当する額の金銭を徴収することができる。
(立入検査)
第25条 町長は、支援施設の管理上必要があると認めるときは、支援施設監理員又は町長の指定した者に居室の検査をさせ、又は入居者に対し、適切な指示をさせることができる。
2 前項の検査において、現に使用している居室に立ち入るときは、あらかじめ当該居室の入居者の承諾を得なければならない。
3 第1項の規定により検査に当たる者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人からの請求があったときは、これを関係人に提示しなければならない。
(指定管理者の指定手続等)
第26条 第4条ただし書の規定により指定管理者が支援施設を管理運営する場合の指定手続等は、黒潮町公の施設に係る指定管理者の指定手続等に関する条例(平成18年黒潮町条例第69号)の規定による。
(指定管理者が行う業務)
第27条 町長は、第4条ただし書の規定により指定管理者に管理運営を行わせる場合は、次に掲げる業務を行わせることができるものとする。
(1) 支援施設の維持管理に関する業務
(2) 支援施設の運営に関する業務
(3) 支援施設の利用に係る料金(以下「利用料金」という。)に関する業務
(4) その他支援施設の管理運営に関し町長が必要と認める業務
2 指定管理者は、部分的な業務を除き管理運営に係る業務を一括して第三者に委託することができない。
(管理運営の基準)
第28条 指定管理者は、次に掲げる基準により、支援施設の管理運営に関する業務を行わなければならない。
(1) 関係法令、条例、規則その他町長が必要と認める基準に従い、適切な管理運営を行うこと。
(2) 適切なサービスの提供を行うこと。
(3) 支援施設の維持管理を適切に行うこと。
(4) 業務に関連して取得した個人に関する情報を適正に取り扱うこと。
(造作等の許可)
第29条 指定管理者が、支援施設の管理に当たり支援施設内に工作物を設置し、又は支援施設に特別な造作を加えようとするときは、町長の許可を得なければならない。
(利用料金の収受等)
第30条 指定管理者が管理する支援施設の利用料金は、当該指定管理者の収入として収受させるものとする。
2 利用料金は、指定管理者があらかじめ町長の承認を得て第12条各号に定める使用料の額の範囲内において定めるものとし、これを変更する場合も同様とする。
3 指定管理者は、特別の事情がある場合において、必要があると認めるときは、町長の承認を得て定める基準により、利用料金の減額若しくは免除又は徴収の猶予をすることができる。
4 既に納入された利用料金の還付はしない。ただし、指定管理者が特別の理由があると認めるときは、町長の承認を得て定める基準により、利用料金の全部又は一部を還付することができる。
(指定管理者の場合の読替え)
第31条 第4条ただし書の規定により指定管理者が支援施設の管理を行う場合は、第11条第2号中「使用料」とあるのは、「利用料金」と、第14条第1項中「町長」とあるのは「指定管理者」と、「使用料」とあるのは「利用料金」と、同条第2項及び第3項中「使用料」とあるのは、「利用料金」と、同条第4項中「町長」とあるのは「指定管理者」と、「使用料」とあるのは「利用料金」と、第17条第1項、第18条第2項、第19条第1項、第22条及び第23条第1項中「町長」とあるのは、「指定管理者」と、第24条第1項中「町長」とあるのは「指定管理者」と、「取消しをした」とあるのは「取消しがされた」と、同条第3項中「町長」とあるのは「指定管理者」と、「使用料」とあるのは「利用料金」と並びに第25条第1項中「町長」とあるのは、「指定管理者」と読み替えるものとする。
(委任)
第32条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(入居に関する準備行為)
2 支援施設に入居しようとする者は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、第8条第1項の規定の例により、その入居の申込みをすることができる。
(指定管理者に関する準備行為)
7 指定管理者の指定手続等は、施行日前においても、第26条の規定の例により、指定管理者の指定手続等をすることができる。